建設キャリアアップシステムの概要
建設業界でお仕事をされている方は、建設キャリアアップシステムという言葉をお聞きになったことがあると思います。ただ、その目的や内容などについてはまだまだよく知らない、という方も多いのではないでしょうか。この記事では、建設キャリアアップシステムの概要について触れていきます。
※建設キャリアアップシステムの事業者登録に必要な書類な書類についてはこちら、技能者登録について必要な書類についてはこちらの記事をご覧ください
まず、建設キャリアアップシステムの目的とはどのようなものなのでしょうか。
技能者にとっては何よりも自分の行ってきたことが蓄積されていくことにより、スキルやキャリア、保有資格が可視化されることで能力を正当に評価されやすくなり、また処遇の改善が期待できます。
事業者にとっても高い能力を持った技能者を抱えることにより自社の技術的な能力をアピールしやすくなり、競争力を高めることが可能です。さらに一定のレベル以上の技能者がいることにより、経営事項審査においても加点がなされます。
また建設キャリアアップシステムへの登録には事業者登録と技能者登録の2種類があります。これらへの登録は基本的に任意ですが、外国人を受け入れる事業者については義務とされています。現在、登録が義務化されているのは特定技能外国人・技能実習生・外国人建設就労者を使用する場合です。
技能者登録については簡略型と詳細型の2種類があり、簡略型で登録しても詳細型へ変更することが可能です。ただ簡略型では、登録基幹技能者であることや保有資格等、研修等の受講履歴などが登録できずレベルアップもできませんので、せっかく登録してもそのメリットが薄いと言えます。技能者登録については詳細型で登録することをお勧めします。
次に、建設キャリアアップシステムへの登録に伴ってかかる費用は以下の通りです。
【初回登録時に必要な費用】
①事業者登録料→一覧表へ
②技能者登録料→一覧へ
【継続的に必要な費用】
③管理者ID利用料(1年単位) 11,400円(一人親方は2,400円)
④現場利用料(1人日・現場あたり)10円
⑤事業者登録更新料(5年ごとに更新)→一覧表へ
⑥技能者登録更新料(10年ごとに更新)→一覧へ
資本金 | 事業者登録料・更新料 |
一人親方 | 0円 |
一人親方以外の個人事業主 | 6,000円 |
500万円未満 | 6,000円 |
500万円以上1,000万円未満 | 12,000円 |
1,000万円以上2,000万円未満 | 24,000円 |
2,000万円以上5,000万円未満 | 48,000円 |
5,000万円以上1億円未満 | 60,000円 |
1億円以上3億円未満 | 120,000円 |
3億円以上10億円未満 | 240,000円 |
10億円以上50億円未満 | 480,000円 |
50億円以上100億円未満 | 600,000円 |
100億円以上500億円未満 | 1,200,000円 |
500億円以上 | 2,400,000円 |
技能者登録料・更新料(※全て税込)
①インターネット申請の登録料
a.簡略型登録 2,500円
b.詳細型登録 4,900円
②認定登録機関申請の登録料
b.詳細型登録のみ 4,900円
申請に必要な書類等については別途まとめる予定ですが(※事業者登録に必要なものはこちらにまとめました)、今後の建設業界では技能者はキャリアアップシステムへの登録で得られるキャリアアップカードの保有が当然となる流れになってくるのだと思われます。
当事務所では建設キャリアアップシステムへの登録申請代行を行っておりますので、登録についての疑問があったりお仕事が忙しくて登録作業にまで手が回らないときなどに、是非ご相談ください。